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  おみやげの歴史やご当地名産の由来など、おみやげにまつわるさまざまなお話しを23回に亘ってご紹介します。
2006年07月24日
■おみやげ文化誌 その17 みやげの包装文化3

その17 みやげの包装文化3


 包装文化を民族史的に捉えることも意義があるだろう。大言海によれば、包装とは「詰め詰むノ略。約ムニ通ズ。物ノ全体ヲ被ヒ圍ム。被セテ内ニ籠ム。」とある。

 モノを包むという技法があみ出されるためには、竹なり皮なり紙といった資材の存在が前提であるだろう。しかし、包装の発生自体を追求すると、筒と苞という容器と、包む行為の前の巻くという技法が先行しているように思われる。

 再び大言海の説くところによれば、筒とは「包ム意ナラム。管ナドノ如キ、中ノ空ナル器。竹ノ節トノ間。」とあり、筒の語は包むという技法の元になっているのだ。

 筒というのは、日本やアジア地域で繁殖している竹を利用したものである。水や酒用の容器として、使われ始めたいわゆる竹筒である。日本の各地では、竹筒に海水を入れて清め、家の門に吊るすという習俗が伝えられている。

 苞について大言海では、「包ノ転。物ヲ藁ナドニ包ミタルモノ。裏ミモノアラマキ。ワラヅト。ニヘ。」とある。苞も包むという技法と関連していることが分かるのだ。

 日本では稲藁を利用した藁苞が中心である。藁を束ねて食物を供える器となるのである。地方によっては、宴席の後に料理を藁苞に入れて持って行ってもらうといった風習等が伝えられている。

 今日のみやげ品のなかにも、納豆や卵を藁苞で包んでいる形状も残されている。藁苞は、供物・食物・みやげを包装したものなのである。

 日本における稲作の起源と共に稲藁が用いられたであろうことは理解しやすい。従って、植物の葉・竹の皮などで食物を包み保存する技法がはるかに古い時代からあったのであろう。粽(ちまき)は「倭名抄」にもすでに出てくる食物なのである。この時代は、茅や真菰といった葉で巻いてつくったのだろう。

 包装するための技法の最初は、自然界そのものに求めたのである。そして包装という発想は、食物を神々に供え、祝い、保存し、みやげとするために生れたのである。

 かつて日本人は、八百万の神に虔しみと同時に他人に親しむ心を持って、みやげとしたのである。心を包み込むという価値観なのである。