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2006年07月24日
■おみやげ文化誌 その19 伝統的包装素材「木」の魅力

その19 伝統的包装素材「木」の魅力


 包装に用いられる素材について探究していきたい。今回は、「木」の魅力について考えてみる。

 温暖な気候の日本は、年間を通して適度な雨の恩恵とあいまって、多くの樹木に恵まれている。木の国といわれる所以である。日本人の生活は、木との関係を除いては考えられないほど深いものがある。

 生活の場である住居がそうである。そして包装素材の分野でも、伝統的パッケージの時代から、木の占める分野は大きいのである。

 かつて日本人は、自然界を八百万の神として崇めた。それらの神は、聖なるもの清浄なる存在として日本人の心の中に宿ってきたものである。

 神の祀られる領域を、しめ縄によって聖なる空間としたのである。この時、白木が醸し出す神的な清浄感に、日本人は特別な感情を抱いたのだろう。神への供物は白木の苞によって供えられ、すがすがしい気の香りを添えたのである。杉・檜等の香木の豊富な存在がそこにあった。

 これらの木の魅力を、先人は包装の分野にも生かしてきた。木肌の純粋な美しさを形にして、木の持味を表現してきたのである。しかも、板を削る際、刃物を使用することなく、木製の木太刀によって滑らかさを維持するといった、思い入れの技術までも身に付けていたのである。

 紙のような経木がその代表である。何と細やかな心づかいの技術なのだろう。手技の妙、名工の極致といったところだ。杉の皮を使った山椒の包装もある。こうした自然の素材の活用には、頭が下がる思いがする。

 桐の表を焦がし、洗い上げて木目を強調して容れものとした柚子甘というのもある。またの名を焼桐とも呼ばれている。自然界に存在する、あらゆる樹木の木目という意匠への視点と、その芸術的なまなざしは、日本人の特徴的な感性ではないだろうか。

 決して自然に逆らってはいない。忠実に自然に融合することに努め、人の手によって命ある形にするのである

 自然の八百万の神は樹木をつくった。日本人はそれで家を造り、包装の素材とした。我々は、その木の存続を守る義務を負っているのだと思う。先人によって磨かれた美的財産を含めて。